アナベルは、球状の華麗な花を咲かせる、魅力あふれるアジサイの品種です。
特に成長力が強く、剪定に失敗しにくいため、初心者の方にもおすすめの品種です。
今回は、アナベルの基本情報と育て方、そしてその魅力をご紹介します。
アナベルの基本情報
・植物名:アナベル
・学名:Mentha
・別名:アメリカノリノキ
・科名:アジサイ科
・属名:アジサイ属
・分類:落葉低木
・見頃:5月下旬~7月上旬
アナベルは、北アメリカ東部原産のアメリカアジサイ(Hydrangea arborescens)の一種です。
この品種は、大きく丸いてまり型の花房が特徴で、最近非常に人気があります。
花の色の微妙な変化も魅力的です。
新枝咲きのため、剪定の心配が少なく、花が枯れるまで長く楽しめます。
この品種は、花後にすぐ剪定する必要がなく、管理が簡単で、初心者にぴったりのアジサイです。
丈夫で育てやすいため、アジサイの中でも特に初心者向けです。
アナベルの栽培と特性に関するガイド
環境と日光の好み
アナベルは日の当たる場所を好むアジサイです。
他のアジサイが半陰を好むのに対し、より日当たりが良い場所を選ぶと良いでしょう。
鉢植えの際のケア
鉢植えで育てる際は、根が定着するまでは日陰に置くのが適切です。
夏は明るい日陰で日が適度に当たる場所が最適です。
冬場は直射日光が当たる場所でも問題なく、寒さ対策は不要です。
地植えの場合
地植えする場合は、午前中に日が当たり、風が強すぎない場所が理想的です。
風が強いと新芽に悪影響を及ぼす可能性があります。
また、強い西日は葉焼けを引き起こすことがあるため注意が必要です。
「アナベル2」のような改良品種は、茎が折れにくく人気があります。
水やりの方法
アナベルは水好きなアジサイですので、水やりには注意が必要です。
鉢植え時の水やり
土が乾いたらたっぷりと水を与えましょう。
葉が多いため、雨だけでは水分が不足することがあります。特に夏は、葉がしおれたらすぐに水を与え、必要に応じて1日2回の水やりが適切です。
地植え時の水やり
植え付け後の最初の1週間はしっかりと水をやりますが、その後は雨水だけで十分な場合が多いです。
しかし、乾燥が続く場合は、追加で水をやる必要があります。
肥料の与え方
アナベルにとって肥料は成長に欠かせません。
年に2回、6~7月と12月~2月に肥料を与えます。
固形肥料か土に混ぜ込むタイプの肥料が適しています。
1年間効果が続く肥料もあり、これは植え付け時に混ぜ込むと効果的です。
花後には、有機質の肥料を少量、1~2ヶ月ごとに分けて与えるのが良いでしょう。
アナベルの人気の理由
育てやすさがアナベルの人気の秘訣です。
以下では、他のアジサイとの違いを紹介します。
見た目が美しく、手入れが簡単
アナベルは大きく華やかな花が特徴です。
鉢植えでも地植えでも比較的簡単に大きくなってくれます。
手まり型の花は庭に華を添えます。
最近は、鉢植え向けの品種も増えています。
剪定が簡単
日本原産のアジサイでは、花後の剪定が間違っていると翌年に花が咲かないことがあります。
しかし、アナベルは新しい枝の先端に花芽ができるため、葉が落ちた後の剪定で十分です。
花後の剪定は必要ありません。
寒冷地でも栽培可能
日本原産のアジサイは寒冷地で花芽が傷むことがありますが、アナベルは根元や根が枯れなければ、寒冷地でも春に花芽ができるため、安心して育てられます。
アジサイとの違い
花の扱いが容易
一般のアジサイは剪定のタイミングが重要ですが、アナベルは花後の剪定が不要で、咲き終わった花をそのまま残しても大丈夫です。
てまりタイプのアナベルは両性花が少なく、種ができにくいため、花をつけたままでも株への負担はありません。
秋にはドライフラワーとしても楽しめます。
植え替えと剪定の最適な時期について
アナベルの植え替えと剪定は、一般的なアジサイとは異なり、冬が最適なタイミングです。
この季節に行うことで、春に向けての成長が促進されます。
アナベルは他のアジサイと比べて大きくなりやすく、そのため植え替えの時期も異なります。
花後ではなく、葉が落ちた後が適切な時期です。
通常は2年に1回の植え替えを行います。
購入した植物は、2年目の11月から3月に一回り大きな鉢に植え替えることをお勧めします。
赤玉土小粒、鹿沼土、腐葉土を5:2:3の割合で混ぜた土が良いでしょう。
剪定については、アナベルは新しい枝の先端に花をつけるため、花後の剪定は必要ありません。
ですが、美しい樹形を維持するため、またスペースに制限がある場合は剪定が推奨されます。
剪定は落葉後の冬に行い、株元近くの芽の上で切ります。
まとめ
アナベルはナチュラルガーデンに欠かせない人気の品種です。
剪定が少なく、豊かな花を咲かせることができるのが特長です。
最近では、風雨により倒れやすいアナベルの短所を改善した新品種も登場しており、アナベルの人気は今後も高まっていくでしょう。