あやめ、菖蒲、杜若の識別方法と特徴
あやめ、菖蒲、杜若は見た目が似ていて、区別が難しいことで知られています。
特に、あやめと菖蒲は漢字で同じ「菖蒲」と書かれることがあり、混同されることが多いです。
しかし、花びらの根元の特徴を見れば、簡単にこれらの花を識別できます。
それぞれの花の識別ポイントを紹介しましょう。
あやめ
乾燥した土地で育ち、網目状の模様が花びらの根元に見られます。
背丈は30~60cmほどで、比較的低めです。
菖蒲
花びらの根元が黄色いのが特徴で、梅雨の時期に咲きます。
花期は約1か月と長く、日本の伝統的な美意識に合っているため、江戸時代から愛されています。
杜若
水辺の風景に似合う花で、花びらの根元には白い筋が特徴です。
尾形光琳の「燕子花図屏風」や、平安時代の歌人・在原業平が詠んだ和歌にも登場します。
また、端午の節句に使用される「菖蒲湯」の菖蒲は、花菖蒲とは異なりサトイモ科またはショウブ科に属します。
その花は控えめで、ガマの穂に似た形をしています。
日本全国の美しい花の名所とその見頃時期
ここでは、日本各地に点在する花の名所と、それぞれの見頃時期をご紹介します。
北海道では6月下旬から7月下旬が花の見頃です。
東北地方では6月下旬から7月上旬、関東地方では5月下旬から6月下旬にかけて花が楽しめます。
それぞれの地域には見どころ満載の名所があり、お出かけの際に訪れるのもおすすめです。
毛越寺(もうつうじ)
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- 見頃:6月下旬~7月上旬
- 住所:岩手県西磐井郡平泉町字大沢58
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- 公式サイト:
天台宗 別格本山 毛越寺岩手県平泉、天台宗別格本山毛越寺は、国の特別史跡、特別名勝に二重指定された、平安時代の優美な浄土庭園に境内の四季折々の花が彩る観光地です。- 見れる花:あやめ
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毛越寺は、美しいアジサイの名所として有名です。
見頃の時期には「あやめまつり」が開催され、多くの人々で賑わいます。
また、近くには大沢温泉があり、温泉と花見を一緒に楽しむことができます。
多賀城あやめ園
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- 見頃:5月下旬~6月下旬(品種によって異なる)
- 住所:宮城県多賀城市市川立石
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- 公式ホームページ:
多賀城跡あやめ園|観る|多賀城市観光協会多賀城市観光協会「多賀城跡あやめ園」のページです。宮城県多賀城市の観光情報を掲載しています。- 見れる花:あやめ
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多賀城あやめ園では、あやめまつりの期間中に限り、夜間の特別ライトアップが行われます。
また、多賀城は松島などの景勝地に近く、JR多賀城駅前には図書館とスターバックスが併設されています。
ただし、あやめ園と図書館は異なる駅に近いため、JRで両方訪れる際には移動に注意が必要です。
さらに、塩釜まで足を延ばせば、新鮮なお寿司を味わうこともできます。
堀切菖蒲園
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- 見頃:6月上旬~6月中旬
- 住所:東京都葛飾区堀切2-19-1
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- 公式ホームページ:
堀切菖蒲園|葛飾区公式サイト5月下旬から6月中旬に花菖蒲が見頃となる花菖蒲園で、葛飾区の観光名所の一つとなっています。その他には、梅、藤、ロウバイ、トキワマンサクなど四季折々の花が見られます。- 見れる花:菖蒲
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菖蒲の名所である堀切菖蒲園は荒川沿いに位置しています。
駅からは少し歩く必要がありますが、開花状況はホームページでチェックできるため、見頃を逃すことはありません。
周辺には散歩にぴったりの公園も多くあります。
小堤西池
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- 見頃:5月中旬~下旬
- 住所:愛知県刈谷市井ケ谷町
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- 公式ホームページ:
小堤西池のカキツバタ群落 【国指定天然記念物】|刈谷市ホームページ刈谷市ホームページ- 見れる花:かきつばた
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最後に、かきつばたの名所として知られる小堤西池を紹介します。
こちらのかきつばた群落は国の天然記念物に指定されており、日本三大かきつばた自生地の一つです。
地元の方々による保護活動も積極的に行われています。
アクセスは電車では少し難しいですが、バスでの訪問が可能です。詳細はホームページでご確認を。
まとめ
これらの花はすべて「アヤメ科アヤメ属」に属していますが、花びらの根元の特徴を覚えておくと、それぞれを簡単に識別できます。
これからは、これらの花を見分ける際に、上記のポイントを参考にしてみてください。