春の始まりを告げるアネモネは、2月から5月にかけて、その美しい花を咲かせる球根植物の多年草です。
キンポウゲ科イチリンソウ属に属し、学名は「anemone coronaria」とされています。
園芸ではコロナリア種がよく見られますが、鮮やかなフルゲンス種や、菊を彷彿とさせる花びらのブランダ種など、様々な種類があります。
アネモネには一重咲きが主流ですが、形や色の多様性も魅力の一つです。
ここでは、アネモネの様々な品種や、特に人気のある色、そしてそれらがどんな場面で愛されているのかを紹介します。
アネモネの種類と品種
アネモネの品種には多くの種類がありますが、特に好まれている色には次の3つがあります。
- ブルー(紫色)
- スカーレット(赤と白の組み合わせ)
- ローズ(桃色)
これらの中でも、一重咲きの種類が特に人気です。
ご自身の好みに合わせて色や形を選び、愛する品種を育ててみましょう。
一重咲き品
代表的な一重咲き品種には「アネモネ・デカン」があり、これは花壇や鉢植え、切り花としても活躍します。
草丈は約20~30cm程度となります。
アネモネの鮮やかな品種展示
アネモネはその華やかな色合いで園芸愛好家の心を魅了しています。
特に人気のある色には、ローズ、ブルー、ホワイト、そしてスカーレット(赤と白の鮮明な組み合わせ)があります。
これらの色彩豊かなアネモネは、「楽天市場」などのオンラインショップで見つけることができます。
「アネモネ・ポルト」は鉢植えに最適で、10~20cmの草丈で花付きが良いことが特徴です。
この品種の色合いには、スカーレット、ブルー、オーキッド(桃色)、パール(白と藤色)、ホワイトがあります。
「アネモネ・モナリザ」は切り花としても人気があり、花壇やプランターでの栽培にも適しています。
この品種の草丈は約50~60cmです。色のバリエーションには、ラベンダー、ブルー、スカーレット(赤と白の組み合わせ)、ピンク、ホワイト、レッドバイカラー(白と赤の組み合わせ)があります。
「アネモネ・ミストラルピンク」は、厚みのある花びらと淡いピンク色が魅力の品種です。
この品種も「楽天市場」などのオンラインショップで購入可能です。
さらに、「ミストラル」シリーズには他にも多彩な色の品種があります。
アネモネの八重咲き品種について
アネモネには美しい八重咲きの品種もあります。
「アネモネ・モナーク」は、草丈が10~20cm程度で小さな花を咲かせる品種です。
この品種の色彩にはスカーレット(赤と白の対照的な組み合わせ)、ブルー、ローズ、ホワイトがあります。
「アネモネ・セントブリジット」は、見事な八重咲きの大輪品種で、草丈は20~30cm程度です。
この品種は、スカーレット、ブルー、ローズ、ホワイトといった鮮やかな色が特徴です。
吹き詰め咲き
さらに、非常に珍しい「吹き詰め咲き(万重咲き)」と呼ばれるアネモネも存在します。
これは通常の八重咲きよりもさらに細かな花びらを持ち、主に赤色を呈します。
市場ではあまり見かけない、希少な品種です。
自然の美しさを持つアネモネの品種
また、山野草のような外観のアネモネ品種もあります。
これらの品種は、自然の美しさと野生の魅力を持っています。
アネモネには山野草の魅力を持つ特別な品種があり、「アネモネ・ブランダ」がその一つです。
主に鉢植えやロックガーデンで育てられ、3月から4月に花を咲かせる多年草です。
草丈は10~15cm程度で、花の色には青、桃、白があります。
特徴的なのは菊に似た花びらを持つことです。
そのほかの品種
キンポウゲ科イチリンソウ属にはアネモネ以外にも多くの花があり、「シュウメイギク」は8月から10月にかけて咲く多年草で、草丈は50cm~1.5mほどです。
耐寒性があり、花の色はピンクや白です。
「イチリンソウ」は4月から5月に白い花を咲かせる多年草で、草丈は20~30cm程度です。
「ニリンソウ」も同じ時期に白い花を咲かせますが、1つの茎に2輪の花をつける点が異なります。
アネモネの主な2種類、一重咲きと八重咲きの品種をまとめると、一重咲きには「デカン」(鉢植えに適している)、花付きの良い「ポルト」、草丈が高く多彩な花色の「モナリザ」があります。
八重咲きには大輪の「セントブリジット」などがあります。
まとめ
アネモネは冬から春にかけて花を楽しむ植物ですが、秋にアネモネのような美しい花を咲かせたい場合は、秋に開花するシュウメイギクが適しています。
多彩な花色を楽しむには、「モナリザ」、「ポルト」、「ミストラル」といった品種がおすすめです。
アネモネには様々な品種があるので、ここで紹介されたものを参考にしてみてください。
花色選びでは、冬の雰囲気に合う青や、春を感じさせるピンクやスカーレット(赤と白)があります。
柔らかい印象を出したい場合は、白や淡いピンクの「ミストラルピンク」や八重咲き品種を選んでみると良いでしょう。
花壇や庭での配置は、草丈の低いアネモネを前面に、高い「モナリザ」を背後に植えると立体感のある美しい景観が作れます。
他の花との相性を考慮した寄せ植えも楽しむのがおすすめです。
アネモネの苗や球根は通販でいつでも手に入れることができますが、実店舗では主に秋の終わり(11月頃)から春(4月頃)にかけての期間に購入することも可能です。
実店舗では開花時期が近い花が並んでいるので、寄せ植えを考えている方には特に便利です。
ご自身の好みの色や用途に合わせて、アネモネの栽培を楽しんでみてくださいね。